
こんにちは。植物暮らし、運営者の「ヒロ」です。
大切に育てているドラセナがひょろひょろと細長く伸び、葉が先端にしか付かなくなると、「このまま倒れないかな」「元のバランスのよい姿には戻せないのかな」と心配になりますよね。購入したときは葉が密に茂っていたのに、室内で育てているうちに幹だけが上へ伸びてしまった、という悩みも珍しくありません。
ドラセナがひょろひょろになる原因として、まず考えられるのが日照不足による徒長です。ただし、実際には水やりの失敗、肥料の与えすぎ、根詰まり、冬の低温、エアコンによる乾燥、剪定不足、病害虫などが重なっていることもあります。
たとえば、土が湿ったままなのに葉が垂れている株へ水を追加すると、根腐れを悪化させるかもしれません。反対に、単純な水切れなのに植え替えをすると、弱った株へ余計な負担をかけることがあります。見た目が似ていても、原因によって必要な対処はかなり違うんですよ。
また、幸福の木として流通するドラセナ・マッサンゲアナと、細い幹や葉が特徴のドラセナ・コンシンネでは、もともとの株姿が異なります。幹を太くする方法を試す前に、品種本来の細さなのか、管理環境が原因で伸びすぎているのかを見分けることが大切です。
この記事では、ドラセナがひょろひょろになる原因の見分け方から、置き場所、剪定、植え替え、肥料、水やり、冬の管理まで順番に解説します。株の状態を確認する手順も紹介するので、あなたのドラセナに必要な対処が見つかるかなと思います。
- ドラセナが徒長しているか見分ける方法
- ひょろひょろになる原因と症状の違い
- 剪定や植え替えで樹形を整える手順
- 再び細長く伸ばさない季節別の管理方法
ドラセナがひょろひょろになる原因

ドラセナの株姿が乱れたときは、すぐに幹を切るのではなく、最初に原因を見分けることが大切です。日照不足による徒長と、根腐れや水切れによる生育不良では、必要な対処がまったく異なります。
まずは葉の色や間隔、幹の硬さ、土の乾き方、鉢底から出ている根、置き場所の明るさを確認してみましょう。ひとつの症状だけで判断せず、複数の変化を組み合わせて考えると原因を絞り込みやすくなります。
最初に確認したい5つのポイント
- 新しく伸びた茎が以前より細くなっていないか
- 葉と葉の間隔が広がっていないか
- 土が乾くまでの日数が極端に長くないか
- 幹や株元を触ったときに柔らかくないか
- 鉢底から根が大量に出ていないか
ひょろひょろは徒長のサイン

ドラセナの茎が細く長く伸び、葉と葉の間隔が以前より広くなっている場合は、徒長している可能性が高いです。徒長とは、植物が十分な光を受けられないときに、少しでも明るい場所へ近づこうとして茎を必要以上に長く伸ばす状態を指します。
植物は光を使って生育に必要なエネルギーを作ります。光量が不足すると、葉を充実させたり茎を丈夫にしたりするよりも、光源へ近づくための伸長が優先されやすくなります。その結果、茎が細いまま上へ伸び、葉の間隔が広がった不安定な株姿になるというわけです。
健康なドラセナは、品種ごとの違いはあるものの、葉がある程度まとまって付き、幹や茎が株全体を支えられる状態になっています。一方、徒長した株は葉が先端付近に集中しやすく、下部には葉がほとんど残りません。横から見ると、細い幹の先端に葉だけが集まった、頭でっかちな姿に見えることもあります。
徒長している株に現れやすい変化
徒長を疑う主なサイン
- 以前より葉と葉の間隔が広い
- 新しく伸びた部分だけ細く弱々しい
- 葉が先端付近に集中している
- 幹が窓や照明の方向へ大きく曲がっている
- 新葉が小さく、葉色も薄い
- 斑入り品種の模様が不鮮明になった
- 鉢が少し揺れただけで株全体がぐらつく
- 支柱がなければ自立しにくくなった
徒長は、株全体が一度に変化するとは限りません。購入時までに育った古い幹は太いのに、自宅へ迎えてから伸びた上部だけが急に細くなることもあります。このような場合は、購入後の置き場所で光が不足している可能性が高いです。
反対に、幹の太さが下から上まで比較的均一で、葉色も濃く、株がしっかり自立しているなら、品種本来の樹形かもしれません。ドラセナ・コンシンネのように、細い幹と線の細い葉を楽しむ品種もあります。
品種本来の細さとの見分け方
細い幹だからといって、すべてのドラセナが徒長しているわけではありません。見分けるときは、購入時の写真や株の下部と上部を比較してみてください。
最近伸びた部分だけが急に細くなっていないかが重要な判断材料です。古い部分より新しい部分が明らかに細く、葉の間隔も広いなら、途中から光量や管理環境が合わなくなった可能性があります。
| 確認する部分 | 健康な状態 | 徒長が疑われる状態 |
|---|---|---|
| 新しい茎 | 品種に合った太さがある | 古い部分より明らかに細い |
| 葉の間隔 | 比較的まとまっている | 間隔が広く空いている |
| 葉色 | 品種本来の色が出ている | 薄い緑色や黄緑色になる |
| 斑の模様 | 輪郭が比較的はっきりしている | 色や模様が不鮮明になる |
| 株の向き | 大きく偏らず育っている | 窓や照明の方向へ曲がる |
| 株の安定性 | 支柱がなくても自立する | 先端が重く、ぐらつきやすい |
| 成長後の姿 | 葉と幹のバランスが取れている | 先端だけ葉が茂っている |
下葉が落ちるだけなら徒長とは限らない
ドラセナは成長に伴い、古くなった下葉を少しずつ落としながら幹を伸ばします。そのため、下葉が1枚や2枚黄色くなっただけで、すぐに徒長や根腐れと判断する必要はありません。
問題なのは、短期間に複数の葉が落ちる、葉が付いていない幹の範囲が急に広がる、新しい茎だけ細くなるといった変化が同時に起きている場合です。自然な葉の更新なのか、生育環境の悪化なのかは、変化の速度を含めて確認しましょう。
株の変化を判断しにくいときは、同じ位置と角度から1か月に1回ほど写真を撮っておくと便利です。幹の伸び方、葉の間隔、葉色の変化を比較できるため、徒長の早期発見にも役立ちますよ。
すでに徒長した部分は、明るい場所へ移しただけで短く縮むことはありません。置き場所の改善は、これから出る新芽を健康に育てるための対策です。現在の細長い樹形を低く整えたい場合は、株の状態を回復させたうえで切り戻しを行います。
日照不足で茎が細長く伸びる

ドラセナがひょろひょろになる原因として、最初に確認したいのが日照不足です。ドラセナには耐陰性があり、比較的明るさの少ない室内でも育てられます。ただし、耐陰性があることと、暗い場所でも健康な樹形を維持できることは同じではありません。
窓のない部屋、窓から離れた部屋の奥、昼間もカーテンを閉めた場所では、人の目に明るく感じられても、植物に必要な光が不足している場合があります。人間の目は暗い場所に慣れて明るさを補正しますが、植物が受け取れる光の量そのものが増えるわけではないんですね。
とくに、窓とドラセナの間に家具や背の高い植物がある、ベランダの屋根が深い、隣の建物で光が遮られている環境では、想像以上に光量が少なくなることがあります。
暗い場所で起こりやすい症状
日照不足が続くと、茎が細長く伸びるだけでなく、葉にも変化が現れます。葉色が薄くなる、斑入り品種の模様がぼやける、新葉が小さくなる、下葉が黄色くなって落ちるといった症状です。
新芽は動いているため、一見すると順調に成長しているように見えるかもしれません。しかし、光が足りない環境で伸びた茎は充実しにくく、葉の重さを支えられずに曲がったり、鉢ごと倒れやすくなったりします。
ドラセナを置いている場所で、昼間に照明を消して確認してみてください。本を無理なく読めないほど暗い、株の影がほとんどできない、窓の方向へ幹が大きく傾いている場合は、光量不足を疑いやすいですよ。
窓の方角による光の違い
| 窓の方角 | 光の特徴 | 管理のポイント |
|---|---|---|
| 東向き | 午前中の比較的柔らかい光が入る | ドラセナを置きやすいが、真夏は葉焼けに注意する |
| 南向き | 長時間明るくなりやすい | レースカーテンで強い直射日光を和らげる |
| 西向き | 午後の強い西日が入りやすい | 夏は窓から離すか遮光する |
| 北向き | 直射日光は少ないが安定した光が入る | 窓から離れすぎず、冬の光量不足に注意する |
同じ方角でも、建物の高さ、ベランダの奥行き、カーテンの種類、季節によって光の入り方は変わります。方角だけで判断せず、実際にドラセナの葉へどの程度の光が届いているかを確認してください。
急に直射日光へ当てるのはNG
日照不足を改善しようとして、室内で管理していた株をいきなり屋外の直射日光へ出すのは避けましょう。暗い環境に慣れた葉は強い光にすぐ対応できず、白っぽく色が抜けたり、茶色い斑点ができたりする葉焼けを起こすことがあります。
葉焼けした部分は元の緑色には戻りません。被害が広がらなければ葉を残しても構いませんが、見た目が気になる場合は、株が新しい環境に慣れてから傷んだ葉を整理します。
ドラセナが好むのは、強い直射日光ではなく明るい間接光です。レースカーテン越しの窓辺や、午前中の柔らかい光が入る場所へ移し、株の反応を見ながら少しずつ慣らしましょう。
ノースカロライナ州立大学の園芸情報でも、ドラセナ・コンシンネは排水性のよい用土で育て、水やりの間に土を乾かしながら、明るい間接光で管理することが推奨されています。品種差はあるものの、暗所へ置き続けるのではなく、適度な明るさを確保することが基本です。(出典:North Carolina State University Extension「Dracaena reflexa var. angustifolia」)
育成ライトを使う場合
窓辺に置けない場合は、植物育成ライトを補助的に利用する方法もあります。日中も暗い部屋や、冬に日照時間が短くなる地域では便利です。
ただし、ライトは設置すれば必ず効果が出るわけではありません。光の強さ、照射範囲、ドラセナとの距離、使用時間が合っていないと、十分な光を届けられない場合があります。
- 株全体へ光が届く位置に設置する
- 葉へ近づけすぎて熱や変色を起こさないようにする
- 昼夜の区別を付け、24時間点灯し続けない
- 製品が指定する距離と使用時間を守る
- 葉が光源へ偏っていないか定期的に確認する
ライトを使い始めた後は、新芽の葉色や節間を確認しましょう。新しい部分の葉の間隔が以前より詰まり、茎もしっかりしてくれば、光環境が改善しているサインです。
水やりの失敗で株が弱る

ドラセナは、土が乾いてから水を与える管理を好みます。毎日少量ずつ水を与えたり、鉢皿に水を残したりすると、鉢の中へ新鮮な空気が入りにくくなり、根腐れにつながります。
根は水を吸収するだけでなく、呼吸もしています。土の隙間が長期間水で埋まると根が酸素不足になり、徐々に傷んでいきます。根が水分や養分を吸収できなくなるため、葉が黄色くなる、下葉が落ちる、新芽が小さくなるといった症状が現れます。
株全体の力が落ちることで、新しく伸びる茎も細く弱々しくなり、ひょろひょろした印象が強くなる場合があります。
水の与えすぎを見分けるポイント
土の表面が何日たっても湿っている、鉢を持つとずっと重い、土から酸っぱいようなにおいがする場合は、過湿になっている可能性があります。
さらに症状が進むと、株元が柔らかくなる、幹にしわが出る、葉が急に黄色くなる、土の表面にカビが生えるといった変化が現れることもあります。
土が湿っているのに葉がしおれている場合は注意が必要です。水不足だと思って追加で水を与えると、根腐れをさらに悪化させることがあります。土の湿り具合、幹の硬さ、根の色やにおいを確認してから判断しましょう。
軽い過湿で幹や根に異常がなければ、風通しのよい明るい日陰へ移し、土が乾くまで水やりを休みます。受皿や鉢カバーの中に水が残っていないかも確認してください。
黒く柔らかい根が多い、腐ったにおいがする、株元まで柔らかい場合は、乾燥させるだけでは回復しない可能性があります。生育期であれば鉢から抜き、傷んだ根を整理して新しい用土へ植え替えることを検討します。
水不足を見分けるポイント
水不足の場合は、土が鉢の中まで乾き、鉢を持つとかなり軽くなります。葉が内側へ丸まる、葉全体が垂れる、葉先からカサカサに枯れるといった症状も出やすくなります。
透明ではない鉢では土の中が見えないため、土の表面だけで判断するのは難しいですよね。指を土へ2~3cmほど入れる、竹串を挿して湿り気を確認する、鉢を持ち上げて重さを比べるといった方法を組み合わせると判断しやすくなります。
土が完全に乾いている場合は、鉢底から水が流れ出るまでゆっくり与えます。乾燥しすぎた土は水をはじくことがあるため、一度で浸透しないときは、数分空けて再び水を与えてください。
鉢と土の隙間から水が一瞬で流れ出る場合は、土の中心まで水が届いていない可能性があります。時間をかけて複数回に分けて与え、それでも吸水しないときは植え替えも検討しましょう。
過湿と水不足の比較
| 確認項目 | 水の与えすぎ | 水不足 |
|---|---|---|
| 土の状態 | 長期間湿っている | 鉢の中まで乾いている |
| 鉢の重さ | 何日たっても重い | 水やり直後よりかなり軽い |
| 葉の変化 | 黄色くなって落ちやすい | 垂れる、丸まる |
| 葉先 | 黒っぽく傷む場合がある | 乾いて茶色くなる |
| 幹や株元 | 柔らかくなる場合がある | 軽いしわが出る場合がある |
| 根や土のにおい | 不快なにおいが出る場合がある | 目立った異臭は少ない |
| 基本的な対処 | 水を止めて排水性を確認する | 鉢全体へゆっくり吸水させる |
水やりを日数で固定しない
水やりの間隔を「毎週日曜日」「3日に1回」のように固定するのはおすすめしません。同じドラセナでも、季節、鉢の大きさ、鉢の素材、用土、室温、湿度、日当たりによって土が乾く速さは変わります。
春や夏に5日で乾いていた土が、冬には2週間以上湿っていることもあります。また、プラスチック鉢は素焼き鉢より乾きにくく、鉢カバーへ入れていると鉢底から蒸発しにくくなります。
水やりの基本手順
- 土の表面と内部の乾き具合を確認する
- 鉢を持ち上げて重さを確認する
- 乾いていたら鉢底から流れるまで与える
- 5分ほど待ち、受皿の水を捨てる
- 次回は再び土が乾くまで待つ
葉水と水やりは別物
葉水は、霧吹きで葉の表裏へ水をかける管理です。葉に付いたほこりを落とし、乾燥を好むハダニの予防にも役立ちます。しかし、葉水だけでは鉢土の根へ十分な水分を届けられません。
葉水を毎日行っているから水やりは不要、ということではないので注意してください。反対に、土が湿っているから葉水もできない、というわけでもありません。土への水やりと葉の手入れは分けて考えましょう。
肥料の過不足で葉色が薄くなる

ドラセナを早く大きくしたい、幹を太くしたいと思い、肥料を多めに与えてしまうことがあります。しかし、肥料を増やせば健康に育つわけではありません。根が吸収できる量を超えると、土の中の肥料濃度が高まり、根や葉を傷める原因になります。
とくに、暗い場所で育てているドラセナは、十分な光を受けている株より成長が遅くなります。成長が遅い状態で肥料だけを増やすと、吸収されなかった成分が土へ残りやすくなります。
肥料の与えすぎで起こる症状
肥料過多では、葉先や葉の縁が茶色くなる、土の表面や鉢の縁に白い結晶のようなものが残る、肥料を与えた後から急に葉が落ちるといった症状が見られます。
根が傷んで吸水できなくなると、土が湿っているのに葉がしおれることもあります。葉先枯れだけで肥料過多と断定はできませんが、最近肥料を多く与えた、水やりのたびに液肥を使っている、複数の肥料を併用している場合は見直しましょう。
弱っている株へ、回復を期待して肥料を追加するのは逆効果になることがあります。葉が大量に落ちている、根腐れが疑われる、植え替え直後である場合は、まず根と環境を安定させることを優先してください。
肥料を与えすぎたときの対処
肥料の与えすぎが疑われる場合は、新たな施肥を止めます。根腐れがなく、鉢底から正常に排水できる状態なら、鉢底から十分に流れ出る量の水を与え、土に残った肥料分を薄めます。
ただし、すでに土が過湿になっている場合は、肥料を流そうとして何度も水を与えると根腐れを悪化させる可能性があります。土が長期間乾かない、根が黒くなっている場合は、水で流すより植え替えが必要になることもあります。
固形肥料が土の上に残っている場合は取り除き、その後は土が乾くまで水を追加せず、株の様子を確認します。傷んだ葉先は元の緑色には戻らないため、回復の判断は新しく出る葉で行いましょう。
肥料不足を見分けるポイント
一方で、何年も植え替えをしておらず、生育期にも肥料をまったく与えていない場合は、養分不足によって葉色が薄くなったり、成長が鈍くなったりすることがあります。
ただし、日照不足、根詰まり、低温、根腐れでも葉色は薄くなります。葉色が薄いからといって、すぐに肥料不足と判断しないことが大切です。
- 春から夏なのに新芽がほとんど動かない
- 日当たりと水やりに問題がない
- 根詰まりしていない
- 長期間肥料を与えていない
- 株全体の葉色が少しずつ薄くなっている
このような条件が重なる場合は、肥料不足の可能性があります。まずは規定量より少なめから始め、株の反応を確認してください。
肥料を与える時期と方法
健康な株には、一般的に春から秋の生育期に観葉植物用の肥料を使用します。緩効性肥料は製品に記載された量と交換時期を守り、液体肥料は必ず規定濃度まで薄めて与えます。
液体肥料を使用する場合は、10~14日ほどの間隔がひとつの目安ですが、製品や栽培環境によって異なります。緩効性肥料と液体肥料を併用するときは、過剰施肥にならないよう注意してください。
| 株の状態 | 肥料の判断 |
|---|---|
| 春から秋で健康に成長している | 規定量を守って与える |
| 日照不足で徒長している | 肥料より先に置き場所を改善する |
| 根腐れが疑われる | 肥料を与えない |
| 植え替え直後 | 根が落ち着くまで肥料を控える |
| 冬で成長が止まっている | 基本的に肥料を与えない |
| 害虫被害で弱っている | 害虫駆除と環境改善を優先する |
冬の低温期や生育が止まっている時期は、基本的に肥料を与えません。吸収されなかった肥料分が土へ残り、根を傷める可能性があるためです。
根詰まりや温度差を確認する

日当たりや水やりに大きな問題がないのに成長が悪い場合は、鉢の中で根詰まりを起こしていないか確認します。根詰まりとは、根が鉢の中いっぱいに回り、新しい根を伸ばす空間が少なくなった状態です。
根詰まりすると、鉢の中で土より根の割合が多くなります。水を蓄えられる土が減るため、夏はすぐに水切れし、反対に密集した根の間へ水が残ると酸素不足を起こしやすくなります。
根詰まりのサイン
- 鉢底の穴から太い根が何本も出ている
- 土の表面に根が浮き出ている
- 水を与えても土へ染み込みにくい
- 水が鉢と土の隙間から一瞬で流れ出る
- 春から夏なのに成長が止まっている
- 水やり後も葉が元気にならない
- 株が鉢に対して大きく、倒れやすい
- 2~3年以上植え替えていない
鉢底から細い根が1本出ているだけで、必ず植え替えが必要とは限りません。複数の根が穴をふさいでいる、土の状態が悪い、成長が止まっているなど、ほかの症状と合わせて判断します。
根詰まりと根腐れは同時に起こる
根詰まりしている株は水切れしやすいため、水やりの回数が増えがちです。しかし、鉢の中では古い根が密集し、通気性も悪くなっています。そこへ頻繁に水を与えると、根詰まりと根腐れが同時に起こることがあります。
鉢底から根が出ているのに、土がいつまでも湿っている場合は要注意です。単純に大きな鉢へ移すだけでなく、鉢から抜いたときに根の色や硬さも確認しましょう。
低温による生育停止
ドラセナは暖かい環境を好み、気温が下がると成長がゆっくりになります。一般的な管理温度の目安は15~25℃ほどで、冬は最低でも10℃前後を保つと管理しやすくなります。
数値はあくまで一般的な目安で、品種や株の状態によって耐えられる温度は異なります。低温に耐えたように見えても、根や葉が傷み、暖かくなってから症状が現れることもあります。
窓際は昼間に暖かくても、夜間には室内の中央より大きく冷え込むことがあります。葉が冷たい窓ガラスへ触れている、床から冷気が上がっている、玄関や廊下で管理している場合は、夜間から明け方の温度を確認してみてください。
寒さで生育が止まっているドラセナは、土の乾きも遅くなります。夏と同じ頻度で水を与えると根腐れしやすいため、冬は温度と土の乾き方をセットで確認しましょう。
高温とエアコンの風
真夏に35℃を超えるような高温が続く場所や、西日が強く当たる窓辺では、葉焼けや乾燥が起こりやすくなります。鉢の中の温度も上がり、根へ負担がかかることがあります。
冷房や暖房の風が直接当たる場所も適していません。エアコンの風は葉の周囲の空気を急速に動かし、葉から水分を奪います。土は湿っているのに葉先だけが乾燥する場合は、風の当たり方も確認してください。
温度計はドラセナの近くに置くのがポイントです。部屋の壁にある温度計と、窓辺や床付近の実際の温度が異なることは珍しくありません。最高温度だけでなく、冬の夜間から明け方に記録される最低温度も確認してみましょう。
急激な環境変化にも注意する
ドラセナは、置き場所を変更した直後に葉を落とすことがあります。暗い店内から強く日が当たる窓辺へ移した、暖かい部屋から寒い玄関へ移したなど、光や温度が急変すると株へ負担がかかります。
環境を改善するための移動でも、一度に条件を大きく変えないことが大切です。現在より少し明るい場所へ移し、数日から1週間ほど様子を見ながら段階的に調整しましょう。
病害虫による異変を見分ける

ドラセナの葉色がまだらになっている、葉がべたつく、新芽だけが変形する場合は、病害虫の影響も考えられます。害虫に吸汁されると株の体力が落ち、新しい葉や茎が十分に育たなくなることがあります。
病害虫は、ひょろひょろになる直接的な原因というより、株を弱らせて健康な成長を妨げる要因です。日照不足や乾燥と害虫被害が重なると、葉が急激に減って先端だけが残る場合もあります。
ハダニの特徴
ハダニは乾燥した暖かい環境で発生しやすく、葉裏に付いて汁を吸います。非常に小さいため、発生初期は虫そのものを見つけにくいかもしれません。
被害を受けた葉には細かな白い点が現れ、症状が進むと葉色がかすれたようになります。葉の付け根や葉裏に細い糸が見えることもあります。
葉裏へ霧吹きをしてから明るい場所で見ると、細い糸や小さな虫を確認しやすくなります。白い紙の上で葉を軽くたたき、落ちた小さな点が動かないか確認する方法もあります。
初期であれば、葉の表裏を水で丁寧に洗い流します。葉に積もったほこりを柔らかい布で拭き、風通しを確保することも予防につながります。
カイガラムシの特徴
カイガラムシは、幹、葉の付け根、葉裏などに付きやすい害虫です。白や茶色の小さな粒が張り付いているように見え、排泄物によって葉や床がべたつく場合があります。
葉がべたつくと、その部分に黒いすすのようなカビが発生することもあります。葉の光合成を妨げるため、虫を取り除いた後は、べたつきや汚れも水で濡らした布で拭き取りましょう。
数が少ないうちは、柔らかい布、綿棒、歯ブラシなどで取り除けます。幹や葉を傷付けないよう、力を入れすぎずに作業してください。
アブラムシの特徴
アブラムシは柔らかい新芽に集まりやすく、吸汁によって葉を縮れさせることがあります。新芽の成長が止まる、葉が不自然に曲がる、小さな虫がまとまって付いている場合は確認してください。
アブラムシも排泄物によるべたつきを残します。数が少ないうちは水で洗い流せますが、新芽の隙間へ残りやすいため、一度の処置で終わらせずに数日後も確認しましょう。
害虫を見つけたときの流れ
- 被害株をほかの植物から離す
- 葉裏、葉の付け根、幹を確認する
- 取り除ける虫は物理的に除去する
- 葉の表裏を水で洗い流す
- 必要に応じて登録された薬剤を使用する
- 数日おきに再発していないか確認する
薬剤を使用する場合は、観葉植物へ使用でき、発生している害虫が適用対象に含まれている製品を選びます。ハダニは昆虫ではなくダニの仲間なので、一般的な殺虫剤では十分な効果が得られない場合もあります。
園芸用薬剤を使用するときは、対象植物、対象害虫、希釈方法、使用回数を必ず確認してください。農薬の登録内容は変更される可能性があるため、正確な情報は公式サイトをご確認ください。(出典:農林水産省「農薬登録情報提供システム」)
ペットや小さな子どもがいる家庭では、散布中に近づけない、使用後は手を洗う、薬剤を手の届かない場所へ保管するなど、製品に記載された注意事項を守りましょう。
根腐れと病気の見分け方
ドラセナの株元や幹が柔らかくなっている場合は、害虫ではなく、過湿による根腐れや幹腐れが進んでいる可能性があります。
根腐れした根は、健康な根に比べて黒や濃い茶色になり、触ると崩れやすく、不快なにおいがすることがあります。腐敗が幹まで進むと、その部分から上へ水分を送れなくなります。
幹の一部だけが柔らかい場合は、健康な硬い部分まで切り戻し、挿し木で残せることもあります。ただし、腐敗の範囲や株の状態によって判断が変わるため、作業が難しい場合は専門店へ相談してください。
ドラセナのひょろひょろを直す方法

ひょろひょろになったドラセナは、原因を取り除きながら樹形を整えていきます。すでに細長く伸びた幹そのものを短く戻すことはできませんが、置き場所の改善、切り戻し、植え替えを組み合わせれば、これから出る新芽を丈夫に育てることは可能です。
ただし、すべての対処を同じ日に行う必要はありません。弱っている株へ、移動、剪定、植え替え、施肥を一度に行うと、環境変化が大きすぎて回復が遅れることがあります。
対処する基本的な順番
- 病害虫と根腐れの有無を確認する
- 明るさと温度を見直す
- 水やりを正常な状態へ戻す
- 株の体力が回復したら剪定する
- 根詰まりしていれば適期に植え替える
- 新芽が動いてから肥料を検討する
明るい置き場所へ徐々に移す

日照不足が疑われる場合は、現在より明るい場所へ移します。ただし、暗い部屋で長期間育てていた株を、いきなり直射日光へ当てないようにしてください。環境の変化が大きすぎると、葉焼けや落葉を起こすことがあります。
まずは、レースカーテン越しに光が入る窓辺から少し離れた場所へ移します。数日から1週間ほど様子を見て、葉に白い変色や茶色い斑点が出なければ、少しずつ窓へ近づけていきましょう。
置き場所を変える手順
- 現在より少し明るい場所へ移す
- 数日間は葉色と土の乾きを観察する
- 異常がなければ少しずつ窓辺へ近づける
- 強い直射日光はレースカーテンで和らげる
- 冷暖房の風が直接当たらない位置に置く
- 冬は窓ガラスや冷たい床から離す
置き場所を明るくすると、これまでより土が早く乾くことがあります。反対に、冬の窓辺では温度が下がり、土が乾きにくくなる場合もあります。場所を移した後は、それまでの水やり間隔をそのまま続けず、土の状態を確認してください。
鉢の向きを少しずつ変える
株が窓の方向へ曲がる場合は、鉢を定期的に少しずつ回す方法があります。植物には光の方向へ伸びる性質があるため、一方向からだけ光を受け続けると、幹や葉が窓側へ偏りやすくなります。
一度に180度回すのではなく、数日から1週間ごとに4分の1程度ずつ向きを変えると、急激な環境変化を抑えながら均等に光を当てやすくなります。
ただし、すでに大きく曲がった硬い幹が、鉢を回しただけでまっすぐに戻るわけではありません。今後伸びる新芽の偏りを抑えるための方法として考えてください。
屋外へ出す場合の注意点
暖かい季節に屋外管理へ切り替える場合は、直射日光が当たらない明るい日陰から始めます。最初は数時間だけ屋外へ出し、葉の状態を確認しながら時間を延ばしていきましょう。
屋外では室内より風が強く、土が早く乾くことがあります。反対に、雨が続くと過湿になりやすくなります。受皿を外し、鉢底から水が抜ける場所へ置いてください。
最低気温が低い時期に屋外へ出すのは避けましょう。日中が暖かくても、夜間に急激に冷え込むことがあります。週間予報だけでなく、実際の最低気温を確認してください。
回復を判断するポイント
光量を改善しても、古い徒長部分が太く短く作り直されるわけではありません。変化が現れるのは、基本的にこれから伸びる新芽です。
環境が整うと、数週間から1~2か月ほどで、以前より葉の間隔が詰まった新芽が確認できることがあります。ただし、回復期間は気温、品種、株の体力、季節によって異なります。
- 新葉の色が以前より濃くなった
- 新しい葉が大きく開くようになった
- 葉と葉の間隔が短くなった
- 新しく伸びた茎がしっかりしている
- 下葉が急に落ちなくなった
冬は成長が緩やかなため、置き場所を改善してもすぐに新芽が動かないことがあります。焦って肥料を追加せず、暖かくなるまで安定した環境で管理してください。
伸びすぎた幹を剪定する

天井へ届くほど伸びた株や、葉が先端にしか残っていない株は、剪定によって高さを調整します。ドラセナは切り戻した幹の下側から新芽が動きやすく、樹形を作り直しやすい観葉植物です。
ただし、日照不足のまま剪定すると、新しく出た芽も再び細長く伸びる可能性があります。剪定は、置き場所や水やりを見直したうえで行うことが大切です。
剪定に適した時期
剪定に適しているのは、気温が安定して株が成長する春から秋です。一般的には5~9月ごろが目安ですが、真夏の極端な高温期や、株が弱っているときは避けた方が安心です。
地域や室内環境によって適期は前後します。カレンダーの日付だけでなく、新芽が動いているか、最低気温が安定しているかを確認しましょう。
| 株の状態 | 剪定の判断 |
|---|---|
| 春から夏で健康に成長している | 剪定しやすい |
| 日照不足だが根は健康 | 置き場所を改善してから剪定する |
| 根腐れしている | 樹形より救済処置を優先する |
| 害虫が大量発生している | 害虫の駆除を先に行う |
| 冬で新芽が動いていない | 基本的に暖かくなるまで待つ |
| 植え替え直後 | 根が落ち着いてから検討する |
剪定前に準備するもの
- よく切れる剪定ばさみ
- 刃を消毒するための用品
- 樹液を拭き取る布や手袋
- 必要に応じて切り口保護剤
- 床や家具を保護するシート
- 切った枝を置く新聞紙や袋
切れ味の悪いはさみを使うと、幹の組織をつぶして傷口を広げることがあります。使用前には刃を清潔にし、できるだけ一度で切断してください。
複数の株を剪定するときは、株ごとに刃を消毒すると病気を持ち込むリスクを減らせます。剪定ばさみを扱うときは、手や周囲の家具を傷付けないよう作業場所も確保しましょう。
切る位置の決め方
新芽は切り口より下から出るため、完成後に葉を茂らせたい位置を考えて切ります。現在の高さだけを見て切ると、新芽が伸びた後に再び高くなりすぎることがあります。
仕上げたい高さより少し低い位置で切るのがポイントです。たとえば、最終的に床から120cmほどの高さへ整えたい場合は、今後の新芽が伸びる分を考慮し、それより低い位置で切ります。
株立ちのドラセナは、すべての幹を同じ高さで切らず、段差を付けると自然な樹形になりやすいです。長い幹は低め、中くらいの幹は少し高めに残すと、芽吹いた後に葉が重なりにくくなります。
幹が柔らかい、土から腐敗臭がする、葉が急激に落ちている場合は、単なる徒長ではなく根腐れや幹腐れの可能性があります。この状態で樹形だけを整えても改善しないため、先に根と幹の健康状態を確認してください。
剪定の基本手順
- 完成後の高さをイメージする
- 幹の硬さと健康状態を確認する
- 剪定ばさみの刃を清潔にする
- 目的の位置で幹をまっすぐ切る
- 流れた樹液を清潔な布で拭く
- 必要に応じて切り口保護剤を使用する
- 明るい日陰で株を休ませる
一度に全部の幹を切ると、株の葉がほとんどなくなり、見た目も長期間寂しくなります。株への負担が心配な場合は、数本ずつ時期をずらして剪定する方法もあります。
剪定後の管理
剪定直後は、強い直射日光と雨を避け、明るく風通しのよい場所で管理します。水やりは土の乾き具合を見て行い、切った直後だからといって水や肥料を増やす必要はありません。
葉の量が減ると、剪定前より土が乾きにくくなることがあります。剪定前と同じ頻度で水を与えると過湿になる可能性があるため、必ず土を確認してください。
切り口は清潔に保ちます。太い幹や湿度が高い環境では、必要に応じて植物用の癒合剤を使用する方法もあります。製品によって使用できる植物や使用方法が異なるため、説明を確認しましょう。
暖かい生育期で株が健康なら、数週間から数か月ほどで切り口の下から新芽が動き始めます。ただし、すべての幹から必ず同じ数の芽が出るわけではありません。低温、根傷み、株の体力不足によって時間がかかる場合もあります。
切った先端を挿し木に利用する
切り取った先端部分が健康であれば、挿し木や水挿しに利用できます。処分せずに新しい株として育てられる可能性があるのは、ドラセナを剪定する楽しみのひとつですね。
挿し穂には、病害虫がなく、幹が硬い部分を使います。葉を多く残しすぎると発根前に水分が失われやすいため、下葉や傷んだ葉を整理してください。
清潔な用土へ挿す方法と、水へ挿して発根を待つ方法があります。どちらの場合も、強い直射日光を避け、暖かく明るい場所で管理します。
発根までの期間は、温度、挿し穂の太さ、品種によって異なります。変化が見えないからと何度も抜き差しすると、新しく出始めた根を傷めることがあるので、焦らず待ちましょう。
植え替えで根詰まりを解消する

鉢底から根が大量に出ている、水が土へ染み込みにくい、2~3年以上植え替えていない場合は、植え替えを検討します。根詰まりを解消すると、根が新しい土へ伸びる空間ができ、水分や養分を吸収しやすくなります。
ただし、植え替えれば必ずひょろひょろが直るわけではありません。日照不足が原因なら、鉢を大きくしても新芽は再び細長く伸びます。植え替えは、根詰まりや土の劣化が確認できた場合に行いましょう。
植え替えに適した時期
植え替えの適期は、ドラセナが生育する5~9月ごろです。最低気温が安定し、植え替え後に新しい根を伸ばせる時期を選びます。
寒い冬に行うと、傷付いた根が回復しにくく、根腐れにつながることがあります。緊急性がなければ春まで待つ方が安全です。
ただし、根腐れが進行している、鉢が割れている、水がまったく排出されないといった場合は、時期にかかわらず救済処置が必要になることもあります。その場合は暖かい室内で作業し、根を必要以上に傷付けないようにしてください。
用意する鉢と用土
新しい鉢は、現在より一回り大きなものを選びます。目安としては、鉢の直径が現在より3cmほど大きいものです。
急に大きすぎる鉢へ植えると、根が吸収できない水分が土に残りやすくなります。ひょろひょろした株は倒れやすいため、鉢底に排水穴があり、株の大きさに対して安定感があることも確認してください。
用土は、観葉植物用の排水性と通気性がよい培養土を使用します。自分で配合する場合は、赤玉土、腐葉土、パーライトなどを組み合わせる方法がありますが、初心者の方は市販の観葉植物用培養土を使うと管理しやすいですよ。
| 準備するもの | 選び方のポイント |
|---|---|
| 新しい鉢 | 現在より一回り大きく、排水穴があるもの |
| 培養土 | 排水性と通気性のよい観葉植物用土 |
| 鉢底ネット | 鉢底穴から土が流れるのを防げるもの |
| 剪定ばさみ | 根を切れる清潔なもの |
| 支柱 | 植え替え後に株がぐらつく場合に使用する |
| 手袋やシート | 手や床の汚れを防ぐもの |
植え替えの基本手順
- 植え替え前は水やりを控えて土を乾かす
- 鉢の外側を軽くたたいて土を緩める
- 幹を強く引っ張らず、株をゆっくり引き抜く
- 根鉢の外側を指や棒で優しくほぐす
- 古い土を3分の1ほど落とす
- 黒く柔らかい傷んだ根を清潔なはさみで切る
- 新しい鉢へ少量の用土を入れる
- 株の高さと向きを調整して置く
- 根の隙間へ新しい用土を入れる
- 鉢を軽くたたいて大きな隙間をなくす
- 鉢底から水が流れるまで与える
- 受皿の水を捨て、明るい日陰へ移す
健康な白色や薄茶色の根まで大量に切る必要はありません。根を無理に引っ張ると細根が傷むため、固まった部分を少しずつほぐします。
植え付ける深さは、基本的に植え替え前と同程度にします。株元を深く埋めすぎると、その部分が蒸れて傷む可能性があります。
植え替え直後の管理
植え替え直後は、明るい日陰で1~2週間ほど管理します。根がまだ新しい土へ活着していないため、直射日光、強い風、肥料は避け、土の状態を見ながら回復を待ちましょう。
植え替え直後に葉が少し垂れることがあります。根を触った影響による一時的な変化なら、環境が安定するにつれて回復します。
このとき、元気がないからと毎日水を追加するのは避けてください。新しい用土は水分を保っていることが多いため、次の水やりは土の乾きを確認してから行います。
植え替え後に株がぐらつく場合は、支柱を立てて根が動かないようにします。根が活着する前に幹が何度も揺れると、新しく伸びる細根が傷むことがあります。
根腐れしていた場合の対処
根腐れを起こしていた場合は、腐った根を清潔なはさみで取り除き、新しい用土へ植え替えます。黒く柔らかい根、触ると外皮が抜ける根、不快なにおいがする根が処理の対象です。
根を大幅に減らした場合は、葉から失われる水分とのバランスを取るため、傷んだ葉や一部の葉を整理することもあります。ただし、健康な葉を一度に大量に切る必要はありません。
株元や幹まで柔らかくなっていると、根だけを整理しても回復できないことがあります。その場合は、健康で硬い部分を切り取って挿し木で残す方法も検討します。
大きな株で作業が難しい場合や、幹腐れとの区別が付かない場合は、園芸店や植木の専門業者へ相談する方法もあります。株の状態は実物を確認しなければ判断できないため、最終的な判断は専門家にご相談ください。
季節に合わせて水と肥料を管理

ドラセナを丈夫に育てるには、一年中同じペースで管理しないことが大切です。春から秋は新芽や根が動きますが、気温が下がる冬は成長が緩やかになります。
生育が活発な時期は土が乾きやすくなり、休む時期は乾きにくくなります。季節だけでなく、その年の気温や室内環境に合わせて水や肥料の量を変えましょう。
| 季節 | 水やり | 肥料 | 置き場所 | 管理のポイント |
|---|---|---|---|---|
| 春 | 土の表面が乾いたらたっぷり | 生育開始後に少量から再開 | 明るい窓辺 | 植え替えや剪定を行いやすい |
| 夏 | 土の乾きをこまめに確認 | 規定量を守って施す | 強い直射日光を避ける | 高温と冷房の直風に注意する |
| 秋 | 気温低下に合わせて間隔を空ける | 気温が下がったら終了 | 日照を確保できる場所 | 夜間の冷え込みを確認する |
| 冬 | 土が乾いてから数日待つ | 基本的に与えない | 暖かく明るい室内 | 最低温度と窓際の冷気に注意する |
春の管理
気温が上がり、新芽が動き始めたら、土の乾きに合わせて水やりを増やします。冬の間に水を控えていた場合でも、急に頻度を増やさず、鉢の重さや土の状態を確認しながら調整してください。
春はドラセナの環境を見直すのに適した時期です。冬の間に窓から離していた株は、急な直射日光を避けながら少しずつ明るい場所へ移します。
剪定や植え替えも行いやすくなりますが、同じ日に大規模な剪定と根を大きく切る植え替えを行うと、株への負担が大きくなる場合があります。株が弱っているときは作業を分けましょう。
肥料は、新芽が動いて株が安定してから再開します。冬の低温で弱っている株、根腐れが疑われる株、植え替え直後の株には、すぐに肥料を与えない方が安心です。
夏の管理
夏は土が乾きやすいため、水切れに注意します。ただし、室内の冷房が効いた部屋や、日当たりが弱い場所では、想像より土が乾かないことがあります。
夏だから毎日水を与えるのではなく、必ず土を確認しましょう。朝に土が乾いていることを確認してから水を与えると、日中に余分な水分が排出されやすくなります。
強い西日が当たる場所では葉焼けを起こしやすいため、レースカーテンなどで光を和らげます。冷房の風が葉へ直接当たると葉先が乾くため、風向きも確認してください。
屋外で管理している場合は、強風や台風で鉢が倒れないようにします。ひょろひょろした株は葉が風を受けやすく、幹が折れたり根元から傾いたりすることがあります。
秋の管理
秋は日照時間が短くなり、気温の低下とともに土の乾きも遅くなります。夏と同じ頻度で水を与え続けると、鉢の中が過湿になりやすいため、少しずつ水やりの間隔を空けます。
肥料も気温の低下に合わせて終了します。新芽がほとんど動かなくなったら、春まで肥料を休みましょう。
屋外管理している株は、最低気温が下がる前に室内へ移します。室内へ入れる前には、葉裏や幹に害虫が付いていないか確認してください。害虫が付いたまま室内へ入れると、暖かく乾燥した環境で増えることがあります。
急に暗い部屋へ入れるのではなく、室内でもできるだけ明るい場所を用意します。必要に応じて育成ライトを補助的に使いましょう。
冬の管理
冬は土が完全に乾いてから数日待ち、暖かい日の午前中に水を与えると管理しやすくなります。夕方や夜に水を与えると、土が湿った状態で気温が下がり、根へ負担がかかることがあります。
冬の水やりでも、与えるときは鉢底から流れるまで行います。寒いからと毎日少量だけ与えると、土の表面だけが湿り、鉢の中へ古い水分が残りやすくなります。
暖房で空気が乾燥すると葉先が茶色くなりやすいため、葉水を取り入れる方法があります。葉水は暖かい日中に行い、夜まで葉が濡れたままにならないようにしてください。
窓辺は光を確保しやすい一方、夜間の冷気が強くなります。日中は窓辺、夜は窓から少し離すなど、無理のない範囲で調整しましょう。鉢を冷たい床へ直接置かず、鉢台や断熱性のあるマットを利用する方法もあります。
水やりや肥料の回数は、一般的な目安にすぎません。品種、鉢、用土、地域、室温、日当たりによって適切な管理は変わります。カレンダーだけで決めず、土と株の状態を基準に調整してくださいね。
ドラセナのひょろひょろを防ぐコツ

ドラセナのひょろひょろを防ぐために最も大切なのは、光、水、温度、根の状態を定期的に確認することです。どれかひとつだけを完璧にするのではなく、株が無理なく成長できる環境を安定して維持しましょう。
ドラセナは急激な環境変化を避けながら管理すれば、室内でも長く楽しみやすい観葉植物です。ひょろひょろになってから一度に直そうとするより、小さな変化を早めに見つけることが予防につながります。
明るい間接光を確保する
まず、明るい間接光が入る場所を基本の置き場所にします。耐陰性があるからといって暗い部屋へ置き続けると、茎が光を求めて細長く伸びやすくなります。
反対に、急に強い直射日光へ当てると葉焼けするため、季節の変化に合わせた調整が必要です。春や秋は問題のなかった窓辺でも、真夏は光が強すぎることがあります。
新芽の葉色と間隔を定期的に確認し、以前より間隔が広がったと感じたら、完全に徒長する前に置き場所を見直しましょう。
土が乾いてから水を与える
水やりは、土の表面だけでなく鉢の中まで乾いているかを意識します。鉢を持ったときの重さを覚えておくと、水やり直後と乾燥時の違いを判断しやすくなります。
受皿や鉢カバーの中に水を残さず、冬は乾燥気味に管理してください。鉢カバーから鉢を出さずに水やりをすると、底に水がたまっていることへ気付きにくくなります。
肥料で無理に太らせない
肥料は健康な株の成長を補助するものであり、弱った株をすぐ元気にする薬ではありません。春から秋の生育期に規定量を守って使用し、冬、植え替え直後、根腐れ時には与えないようにします。
ドラセナは、一般的な木本植物のように年輪を重ねて短期間で大きく幹を太らせる植物ではありません。成熟に伴って幹が充実することはありますが、肥料を増やしたからといって急に太くなるわけではないんですね。
むしろ、日照不足のまま肥料を多く与えると、丈夫になるより先に上へ伸び、さらにひょろひょろした姿になる可能性があります。幹の太さだけを追い求めず、葉の密度や枝分かれを含めて株姿を整えましょう。
根詰まりを定期的に確認する
鉢底から根が出ていないか、水が浸透しにくくなっていないかも定期的に確認しましょう。根詰まりを放置すると、水切れと過湿の両方が起こりやすくなり、葉や新芽の状態が不安定になります。
2~3年に1回は植え替えを検討する目安ですが、必ず決まった年数で行う必要はありません。成長が速い若い株では早く根詰まりすることがあり、反対に小さな株や成長が遅い環境では、まだ鉢に余裕があることもあります。
年数ではなく、鉢底の根、土の劣化、水の染み込み方、株と鉢のバランスを見て判断してください。
定期的に葉と幹を観察する
水やりのたびに、葉の表面だけでなく葉裏や付け根も確認します。小さな白い斑点、細い糸、べたつき、茶色い粒が見つかったら、害虫の可能性があります。
幹にも軽く触れ、硬さを確認しましょう。健康な幹は基本的に硬さがあります。急に柔らかくなった部分がある場合は、腐敗が進んでいないか注意してください。
葉先が茶色くなったときも、すぐに乾燥だけが原因だと決めつけないことが大切です。水不足、根腐れ、肥料過多、水道水に含まれる成分、エアコンの風など、複数の原因が考えられます。
ひょろひょろを防ぐチェックリスト
- 昼間に明るい間接光が入っているか
- 窓から離れすぎた場所へ置いていないか
- 新芽だけ細く長く伸びていないか
- 葉と葉の間隔が広がっていないか
- 土が乾く前に水を与えていないか
- 受皿や鉢カバーに水をためていないか
- 冬にも肥料を与えていないか
- 複数の肥料を重ねて使っていないか
- 鉢底から根が大量に出ていないか
- 葉裏に虫、糸、べたつきがないか
- 冷暖房の風が直接当たっていないか
- 冬の夜間に10℃を大きく下回っていないか
- 幹や株元が柔らかくなっていないか
症状別の対処早見表
| 主な症状 | 考えられる原因 | 最初に行うこと |
|---|---|---|
| 新しい茎が細く長い | 日照不足による徒長 | 明るい間接光へ徐々に移す |
| 葉が先端にしか残らない | 徒長、自然な下葉の更新、剪定不足 | 光量と落葉の速度を確認する |
| 土が湿っているのに葉が垂れる | 過湿、根腐れ | 水を止め、根と株元を確認する |
| 土が乾き、葉が丸まる | 水不足 | 鉢全体へゆっくり水を与える |
| 葉先が茶色くなる | 乾燥、肥料過多、根傷み | 土、肥料、風の当たり方を確認する |
| 葉裏に白い点や糸がある | ハダニ | 隔離して葉の表裏を洗う |
| 葉や床がべたつく | カイガラムシ、アブラムシ | 害虫を取り除いて再発を確認する |
| 鉢底から根が大量に出る | 根詰まり | 生育期に植え替えを検討する |
| 幹や株元が柔らかい | 幹腐れ、根腐れ | 水を止め、健康な部分を確認する |
すでに伸びた部分は元に戻らない
すでにひょろひょろになった部分は、環境を改善しても元の長さには戻りません。明るい場所へ移した後に判断するのは、古い幹の変化ではなく、これから出る新芽の状態です。
今後の新芽を丈夫に育てながら、必要に応じて生育期に剪定し、全体の高さと葉の位置を整えていきます。葉が先端にしかない株でも、健康な根と硬い幹が残っていれば、切り戻しによって新しい姿を作れる可能性があります。
日照不足を改善し、土が乾いてから水を与え、生育期に剪定する。この基本を押さえるだけでも、ドラセナのひょろひょろは予防しやすくなります。
葉がすべて落ちた、幹の広い範囲が柔らかい、腐敗が株の上部まで進んでいる場合は、回復が難しいこともあります。症状が深刻な場合は無理に水や肥料を追加せず、園芸店や植物の専門家へ株の状態を相談してください。
すぐに変化が見えなくても、焦る必要はありません。置き場所や水やりを整えた後は、新芽の太さ、葉色、葉の間隔を観察してみてください。新しく出る葉がしっかりしていれば、少しずつ健康な状態へ向かっているサインです。
私なら、まずは昼間の置き場所と土の湿り具合を確認し、その次に鉢底の根、幹の硬さ、葉裏の害虫という順番で見ていきます。原因をひとつずつ切り分ければ、必要のない植え替えや肥料を避けられますよ。
ドラセナがひょろひょろになっても、すぐに諦めなくて大丈夫です。明るさ、水やり、温度、根の状態を整え、必要に応じて剪定すれば、時間をかけながらバランスのよい株姿へ作り直せる可能性があります。あなたのドラセナのペースに合わせて、できる対策から進めてみてくださいね。


